♪ さみしさのつれづれに ♪ 雨上がりの朝 届いた短い手紙 ♪ これから淋しい秋です ♪ あなたからの エアメール ♪ 君の手紙読み終えて切手をみた ◆ むかしは、郵便というすてきな制度があって(いまでもあるけど)、手紙を書いて封をして切手を貼ってポストに投函する、そんな一連の作業のあいだに、考えがまとまったり、決心がついたり、気が楽になれたりしたものだ。うまく形にならない心のもやもやを手紙というひとつの形にすることで、ずいぶんと心がすっきりする。そんな効果が郵便という制度にはたしかにあった。何枚も書き損じた便箋を破っては捨て、わけがわからなくなって、気分だけは高まって、そのあげく、もうこれでいいやと推敲もせずに急いで封をして切手を貼って走ってポストに投げ入れる。あとは野となれ山となれ。それから、その手紙が相手に届くまでのあいだに流れるゆるやかな時間。やっぱりあんな手紙出さなかった方がよかったなという後悔やら、こういう風に書くべきだったかなという反省やら、うまく気持ちが伝わるだろうかという期待やら、もろもろの感情とたわむれながら、とりあえずは手紙を出せてよかったという達成感(それが自己満足であれ)にひとときは安堵する。そんな時間を思い出したくて手紙をあたらめて書いてみたい、と思ってみたりもするけれど、もう郵便にそんな力は残っていないだろう。 ◆ でも、たくさんの切手があまっているからなあ・・・。 |
このページの URL : | |
Trackback URL : |