♪ただひとつだいじな想い ◆ はずかしながら、亀田の試合結果が知りたくて、《2ちゃんねる》 のニュース速報を見ていたら、「丸善が札幌大通に再出店計画」 というヘッドラインに目がいった。 ◇札幌市大通地区から昨秋に撤退した書店大手の丸善(東京)は、同地区に売り場面積3千平方メートルを超える大型書店を再出店させる方針を決めた。 ◆ 気になって、《2ちゃんねる》 の当該スレッドをのぞくと、こんなレスが・・・、 ◇京都にも復活してくれ ◆ えっ? 京都の丸善、いつなくなったの? 初耳でちょっとびっくり。で、丸善のサイトものぞいてみると、 ◇京都河原町店は、2005年10月10日を持ちまして閉店いたしました。長年のご愛顧ありがとうございました。 ◆ いやいや、まったく知らなかった。京都の丸善といえば、国語の教科書で(多分)おなじみの 『檸檬』 (梶井基次郎)の主人公がレモンを爆弾のように置いて立ち去った書店(閉店になった店舗とは場所が違うらしいけれども)。 ◇ 何故だかその頃私は見すぼらしくて美しいものに強くひきつけられたのを覚えている。風景にしても壊れかかった街だとか、その街にしてもよそよそしい表通りよりもどこか親しみのある、汚い洗濯物が干してあったりがらくたが転がしてあったりむさくるしい部屋が覗いていたりする裏通りが好きであった。雨や風が蝕(むしば)んでやがて土に帰ってしまう、と言ったような趣きのある街で、土塀(どべい)が崩れていたり家並が傾きかかっていたり――勢いのいいのは植物だけで、時とするとびっくりさせるような向日葵(ひまわり)があったりカンナが咲いていたりする。 ◆ てっとりばやく、《青空文庫》 で読み返して、抜き書きしたくなったのが上の文章。ワタシはいまでもそんな気分だ。いったいいくつになったら、人並みに、新築の小奇麗なタワーマンションの部屋、バカラのグラスとかウェッジウッドのティーカップといった舶来のこれまた小奇麗な食器、あるいは・・・(きりがないので、以下省略)といったものを嫌悪せずにすむ日が来るのだろうか? そういえば、京都の丸善の一階には、バーバリーの売り場があったっけ。 ◆ 以前 ◆ かつて PSY・S (サイズ)という音楽ユニットがあって、「Lemon の勇気」 という曲があった。 ♪忘れてしまおう Gray な季節 ◇Lemon の勇気・・・ずっと 「~忘れてしまおう無礼な季節~」 と思って聞いてた・・・つい最近カラオケで違うことに気づいた。そんな37歳の春。 ◆ 青春と呼ばれるような時期が、無礼な季節であることは確かなことだろう。 |
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