◆ 自分のアパートにはにはテレビがないので、テレビを見るのはきまって他人の部屋ということになって、他人のテレビの選局権がワタシにあるわけではないから、いつもテレビの所有者が選んだ番組をぼんやり見ている。ある日、そんなふうにしてテレビを見ていると、歌番組にチェリッシュが出ていた。チェリッシュのふたり(夫婦)もずいぶんと歳をとったものだと思った。松崎好孝、1949年11月1日生まれ。松崎悦子、1951年3月11日生まれ。
◆ はじめてのコンサートがチェリッシュだったような気がする。なに、親に連れられて行っただけだが、こどものころに憶えた歌の歌詞はなかなか忘れないもので、たとえば、「なのにあなたは京都へ行くの」の、
♪ なのにあなたは京都へ行くの
京都の町はそれほどいいの
この私の愛よりも
(作詞:脇田なおみ,1971)
◆ 当時、京都の町に住んでいたこどものワタシにとって、この歌詞で歌われている京都の町というのはどこか別なところにある別の町のような気がしたものだった。また、たとえば、「だからわたしは北国へ」の、
♪ 朝はまだ眠ってる
北国の静寂(しじま)の中をつきぬけて
一番列車がいま走りぬける
(作詞:林春生,1972)
◆「しじま」というムズカシイコトバを覚えたのはこの曲からだった。あるいはまた、「てんとう虫のサンバ」の、
♪ 照れてるあなたに虫たちが
くちづけせよとはやしたて
そっとあなたはくれました
(作詞:さいとう大三,1973)
◆「くちづけ」というコトバがなんとも大人っぽくて、こどものワタシにはそれだけでじゅうぶんに刺激的だった。この「てんとう虫のサンバ」、かつては(あるいは今でも?)結婚式の定番ソングだった。
◇ とりあえずチェリッシュといったら「てんとう虫のサンバ」が有名ですが、あれって未だに結婚式でイマイチ派手じゃない女友達3人組とかが歌っているんでしょうか? たぶんもう過去形かと思いますが、あの曲ってのはカラオケ以前の結婚式定番曲で、無伴奏あるいはエレクトーンで「♪照れてるあなたに虫たちが 口づけせよと囃し立て」の「口づけせよと」の部分を何度も繰り返し、新郎新婦がキスをするまで延々繰り返すというのが昔懐かしい昭和の定番でした。
tisen.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/index.html
◇ 私がまだ小学生の頃、親戚の結婚式で、新郎の友人たちが「てんとう虫のサンバ」を唄い、「口づけせよとはやしたて~」の部分を何度も繰り返して、新郎新婦にキスをさせるという寒い&ベタな演出を見ていらい、自分は披露宴をしないことを固く心に決めました。
life.2ch.net/sousai/kako/992/992887003.html
◇「♪口づけせよとはやし立て、口づけせよとはやし立て……」
まさにみんなにはやし立てられ、彼からそっと頬にキスをされた彼女はとてもうれしそうだった。
www.ognet.jp/honkan/essay/essay21.html
◇ それから、「てんとう虫のサンバ」を歌う余興があったんですが、かわいいダンスとともに、この歌詞の「口づけせよとはやしたて~」という歌の歌詞でストップ、その歌詞だけを何度も何度も繰り返し、新郎新婦にキスをさせるということで盛り上がってました。
ameblo.jp/acchan/entry-10005066141.html
◆ 歌詞が「くちづけ(口づけ)」となっているのに、地の文ではみんな「キス」と書いているのがちょっとおもしろい。