MEMORANDUM

  雨模様

◆ ふと、雨模様とはどんな模様だろう、と思った。

◇ この雨模様という言葉。ところで、雨は降っているのでしょうか? 降っていないのでしょうか? 実は、雨模様は 「今にも雨が降りそうな空のけしき」 と辞書にあり、まだ降っていない状態をさしているのです。しかし、雨が降っている状態を思い浮かべる人が多いように思います。辞書にも 「降りそう」 と 「降っている」 の両方を載せているものがあるようです。
www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2004/07/0701.html

◆ と、NHKの 「ことばおじさん」 こと梅津正樹アナウンサーが書いている。

◇ このように、雨模様は受け取り方が分かれる言葉だといえます。そのため、天気予報やニュースなど、情報の正確さが求められる場合には使わないようにしています。
Ibid.

◆ NHKでは使わないようにしているのかもしれないが、他のマスコミではそのようにはみえない。

◇ 秋雨前線の活動が活発になった13日、全国的に雨模様となった。都心では日中も気温 が上がらず、10月下旬並みの肌寒い1日となった。
news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20060913/K2006091301570.html

◆ 以下、山陽新聞のコラム「滴一滴」から。

◇ きのうは全国的に雨模様だったが、晴れ渡った高原を吹き抜ける秋風のようなさわやかな雰囲気が日本列島を包んだ。秋篠宮妃紀子さまが第三子の男子を出産された。
www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2006/09/07/2006090711254831020.html

◆ 妙な文章を引用してしまった。雨模様はどこへやら、「晴れ渡った高原を吹き抜ける秋風のようなさわやかな」 レトリックを前にしては、もう何も書く気がない。

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