MEMORANDUM

  さよなら

◇ 鉄道を中心に車や航空機などさまざまな乗り物を展示し、幅広い世代に親しまれてきた交通博物館(東京都千代田区神田須田町)が14日、老朽化などを理由に閉館し、70年の歴史に幕を閉じた。
www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20060514-31956.html

◆ 交通博物館が閉館になるというので、その前に一度と思い、5月11日にちょっと見に行った。東京育ちじゃないから、こどものころによく行ったというような思い出はなにもない。こども連れが多かったが、どうも楽しんでいるのはもっぱら父親のほうであるようだった。

◆ さて、その帰りのバスのなか。シルバーシートに座ったおばあさんふたりが、会話を始める。顔見知りでもないのに、気楽に話ができるのは、きまっておばあさんたちだ。ほかの乗客はみなおしだまっている。静かな車内のことで、会話の内容もすべて聞こえる。最初ははずんでいた会話も、ひとりがグチばかり言うようになると、もうひとりの口数は減って、相槌を打つのもつらそうな気配。相手は気にせず、しゃべり続ける。新宿にいるホームレスみたいにはないたくないわね、云々。延々とグチを言い続け、降りるバス停が近づくと、ブザーを押して、降りていった。「さよなら」 というコトバをつかの間の話し相手に残して。

◆ この 「さよなら」 というコトバが妙に新鮮だった。この前 「さよなら」 と言ったのは、いつだったろう? 小学校のころには、下校のときに、みんなで 「せんせい、さよなら。みなさん、さよなら」 と言い合って帰ったものだったが、そのあとの記憶がない。友だちと別れるときは、「じゃあ、また」 とか 「じゃあね」 とか、同僚なら 「おつかれ」 とか。目上のひとと別れるときは、「失礼します」 か。恋人と(永遠に)別れるときにも、「さよなら」 と言った記憶はない(言われた記憶はあるが・・・)。こんな基本的な日本語なのに、流行歌の歌詞のなか以外には、意外と耳にすることがない。ふつうの会社社会ではどうなのだろう? あまり縁がないのでわからない。ついでに 「バイバイ」 のいうのは、いまのこどもたちでも言っているだろうか?

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)