MEMORANDUM

  鴨脚

◇ イチョウを漢字で書く場合、古い世代の人なら 「公孫樹」、「銀杏」、そしてまれに 「鴨脚(樹)」、若い世代の人ならもっぱら 「銀杏」 と書くでしょう。日本語では、全て 「イチョウ」 と読みます。ただし、「銀杏」 はイチョウと読む(発音する)場合と、ギンナンと読む(発音する)場合とがあり、日本人は一瞬にしてそれをかぎ分けて発音します。一般にはイチョウは 「木」 を指し、ギンナンは実を指します。この3つの漢字名は全て、中国の古い(11世紀以降に限られる)文献の中に見出すことができます。
www.biol.tsukuba.ac.jp/tjb/Vol3No10/TJB200410TH.html

◆ イチョウの漢字表記の 「銀杏」 は果実のギンナンに由来するが、葉の形に着目したのが 「鴨脚」 で、なるほどイチョウの葉はミズカキのついた鴨の脚に似ている。写真はアヒルだが、アヒルは漢字で書けば、家鴨。れっきとした鴨である。李時珍の 『本草綱目』 によると、

◇ 銀杏原生江南....,葉似鴨掌,因名鴨腳。宋初始入貢,改呼銀杏。因其形似小杏而核色白也,今名白果。
cn-ginkgo.com/ReadNews.asp?NewsID=248

◆ だから、大相撲の力士が結う 「大イチョウ」 を 「大銀杏」 と書くと、なんだか特大サイズのギンナンを思い浮かべないでもない。といって、「大鴨脚」 と書くのもどうか。

◇ 銀杏は鴨脚とも書くんですよね。中学の時鴨脚(イチョウ)先生っておられました。
mentuyu.exblog.jp/1187269/

◆ この鴨脚先生はどこの出身かわからないけれども、京都には有名な鴨脚さんが住んでいて、たまたま家の前を通りかかったことがある。

◇ 現在も下鴨の地に居する唯一の下鴨神社の社家です。鴨脚家は,祝家(はふりけ)として代々賀茂社に仕しました。祝とは,神に仕えるのを職とする者のことをいい,普通には禰宜の次位で祭祀などに従った人のことを指します。近世中期以降は,下地人(じげにん)として御所へも出仕されました。
www.kyobunka.or.jp/kaiho/Vol_16_images/sub_002.html

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)