◆ サガンの続き。日本で彼女の作品を読む男性は少ないのではないかと思う。そうだとして、その一因はタイトルにあるのではという気がする。『悲しみよこんにちは』 はいいとしても、『愛と同じくらい孤独』 『愛は束縛』 『赤いワインに涙が…』 『乱れたベッド 』 『夏に抱かれて』、それから 『愛は遠い明日』。これでは、まるでハーレクインロマンスと区別がつかない。 ◆ たとえば、『愛は遠い明日』 のフランス語の原題は Le Chien couchant で、直訳すれば 「寝そべる犬」。また、これは熟語でもあって、 ◇ →正しい意味は、実は 「こびへつらう人」。faire le chien couchant (卑屈にへつらう), c'est un chien couchant (太鼓持ちだ)のように使います。 ◆ 読んでないので、どういうニュアンスで使われているのかはわからないけれど、少なくとも 「愛」 はどこにもない。 |
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