◆ 引き続き、『北の国の食物誌』から。これは「ツブ」の項の冒頭。 ◇ 少年のころ、一時期、私は図書館長になりたかった。館長は他人にただで本を貸し、勉強させ、みんなを偉くする仕事だから、男子の本懐であろうと、幼稚に思ったからだ。 ◆ ツブ貝はうまい。この文章もうまい。こういった文章がいちばん好きだ。 ◆ 小学校の卒業文集の「将来の夢」のところに、「京都駅の駅長になって、電車に乗って全国を回りたい」と書き、駅長じゃ電車になんか乗れないぞ、ときわめてまっとうな批判を浴びつつも、それでもめげない同級生がいた。きっと名誉と興味を両立させたかったんだろう。残念ながら、これはわたしのことではありません。ツブのはなしはどこへやら・・・ |
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