MEMORANDUM

  ささがにの

◆ 「クモとカニ」にかんして、もうひとつ。「ささがにの」という枕詞があるらしい。たとえば、衣通姫(そとおりひめ)の、

◇ わが背子が来べき宵なりささがにの蜘蛛のふるまひ予(か)ねてしるしも〔古今〕

◆ 蜘蛛が糸を張っているのを目にして、今宵はあのひとが来るにちがいない、と胸をときめかすといった内容の歌。ここで「ささがにの」は蜘蛛に掛かる枕詞だが、漢字で書けば「細蟹の」で、「細蟹」とは蜘蛛の異称。

◇ ささ‐がに 【細蟹】 〔補説〕 クモが小さいカニに似ていることからクモのこと。また、クモの網(い)
三省堂 『大辞林』

◇ ささ‐がに 【細蟹/笹蟹】 蜘蛛(くも)の古名。また、蜘蛛の糸。
・「あさぢが露にかかる―」〈源・賢木〉
◆上代「笹が根の」の意の「ささがねの」を、中古になって、音の類似から「ささ蟹」と解し、「ささ」が小さいの意に意識されて、生じた語か。

小学館 『大辞泉』

◆ と語源にかんしては諸説あるが、

◇ “ささがに” は蟹が八本足で蜘蛛に似ているからなど
www.web-nihongo.com/back_no/bk_yakusenai_2007/22_080101.html

◆ となると、どうだろう? タラバガニか? あるいは、蛸も蟹に似ているか?

関連記事:

このページの URL : 
Trackback URL : 

POST A COMMENT




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)