MEMORANDUM

  カムイエト岬

◆ 国道231号線を増毛から少し南下したところのドライブインで昼食をとり、景色がいいので、写真を撮った。この岬はカムイエト岬というらしい。積丹(しゃこたん)半島にも神威(かむい)岬がある。カムイは神のことだけれど、エトとはなんだろうと思って調べてみると、なんのことはない、岬の意味であるらしかった。カムイエト岬は「神の岬」岬なのだった。

◇  アイヌ語の地名は、ひどい海崖のところにも並んでいた。漁撈民であり、海上交通をしていた人たちの地名は海から見たのでなければ分からない場合も多いのであった。
 日本海岸の浜益と増毛の間の海岸は、周知のように大崖続きである。地図を見ると、その崖地帯の北端部にカムイエト岬と書かれているが、語意はもちろんカムイ・エトゥ(神の・岬)である。松浦武四郎の西蝦夷日誌では『大岩岬。余もここにて木幣を立て途中の安を祈る』と書かれたところであった。
 アイヌの神様は大崖のところにおられることが多い。ここもたぶんそんな場所だとは思うが、とにかく現場が見たい。(後略)

山田秀三 『アイヌ語地名を歩く』(北海道新聞社,p.100)

◆ 写真を撮って、それを整理する段階ではじめて地図を見、この岬がカムイエト岬であることを知ったワタシには、当然ながら、神様は見えなかった。もしかすると、この写真にも目を凝らせば、神様、ぼんやりと写っていたりはしない? などと思っていたら、

◇ 国道からは残念ながら見えませんが海岸線には非常に豪快なカムイエト岬があります。アイヌ語のカムイ・エトウ(神・岬)からですが、海から遊覧船でじっくり見たいものです。
kam-r.sub.jp/ainu/ofuyu.html

◆ と書いてあるサイトを見つけ、してみると、写真の岬はカムイエト岬じゃなかったのかも。それなら、なおさら、神様は見えるはずがない。写真をじっくり見てみたひとがいたら、ごめんなさい。

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