◇ オムライス ¥820 ◆ 「焼魚(煮)定食」 とあるのは、意味不明なので、もしそうならば、「焼(煮)魚定食」 と正確に書くべきではないか、と思ったり、「牛もやし定食」 とあるのは、巷の定食屋に飛び込んで 「肉野菜定食」 を注文したはいいが、出てきたのが 「もやしたっぷり肉少量定食」 だったりすることがしばしばのワタシにとっては、JAROに表彰状を進呈するように進言したい気にもなったり、はたまた、いかんせん、専門店でもあるまいし、これでは総じて値段が高すぎるだろう、と不満になったりして、結局のところは、入ってみるのを躊躇したのだったが、さて、750円の 「スパゲテイ」 も捨てがたい。この 「スパゲテイ」 なるもの、はたして、なにものだったのだろうか? ◇ 小学生のころ、スパゲティは給食の人気メニューだった。にゅるっと軟らかい麺(めん)にタマネギ、ニンジン、ピーマン、ハムを入れたケチャップ味のナポリタン。ミートソースのひき肉もケチャップで煮込んでいた。スパゲティといえば家庭でも店でも、この二つだった。 ◇ スパゲティといえば、ミートソースを連想する人も多いのではないでしょうか。学校給食でスパゲティといえばミートソースだったりして、このときの記憶がスパゲティとミートソースを不可分のものとしたのでしょう。トマトベースの挽肉のソース、イタリアではボローニャ風――ボロネーゼといいます。 ◇ ナポリタン以外のスパゲティがあると知ったときの驚きは今でも忘れない ◇ 昔スパゲッティといえばナポリタンかミートソースくらいしかなかった時代、初めて食べたのが喫茶店のナポリタンだったような気がします。 ◇ 小生が子どもの頃のスパゲティといえば、ゆで上げた麺にひき肉入りのソースをかけた 「ミートソース」。もしくは、ケチャップ炒めの 「ナポリタン」 しかなかった。スパゲティ料理が、たったの2種類だけ。後にも先にも、これで終わり。(それが数十年でこの変わりよう。いつの間に、日本人はこんなにスパゲティ好きになったんでしょう?) ◇ 10年くらい前までは、スパゲッティを食べるといえば喫茶店のランチや洋食のレストランでミートソースやナポリタンを食べるということだった。今ではそういう所でスパゲッティを食べる人は少ないのではないだろうか。 ◇ そう、かつて日本には 「アルデンテ」 など存在しなかった。日本のおかん達は 「マ・マースパゲティ」 をうどんのように芯まで茹で、ケチャップで味付けをしてナポリにはないというナポリタンを作ったりしていたわけだ(あんかけスパゲティの項で書いたように、名古屋のナポリタンは特殊らしいが)。ナポリタンでなければミートソースだ。この二つ以外のスパゲティは 「アルデンテ以後」 になるまでごく限られた人々の口にしか入ることはなかった。 ◇ 今でこそ、パスタの種類はぺペロンチーノやカルボナーレ、ボンゴレなど数多くあるけれど、私が高校生だった頃(さて、何年前でしょう?)は、専門店のメニューにミートソースとナポリタンのたった2種類しかなかった。しかも、呼び名はスパゲッティしかなく、パスタなんて言葉が普及するのはずーっと後の話である。 ◆ 手当たり次第にあれこれ引用してみたが、まとめるのが面倒なので、『スウィングガールズ』 の井上君に倣って、「全てのスパゲティは2種類に分けられる。ミートソースとナポリタンだ」。たしかにそんな時代があったのだった。ちなみにワタシの小学生時分の記憶では、給食のスパゲティはナポリタンでしたね。ミートソースなど出された覚えがありません。 |
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多分、スパゲティ初めは、ナポリタン。
給食での記憶はなく、
日曜の午後だったか、父と一緒に出かけて入った、
喫茶店で食べたような記憶があるようなないような。
木の枠に、鉄板が載っている皿で供された感じが……。